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運転日報の作成義務と活用方法|業務効率と企業リスク対策に!

こんにちは、コジマです。

社有車を使用している事業所では、日々の運転記録として「運転日報」を作成されていることと思います。しかし、その運転日報、ただの記録で終わっていませんか?実は、運転日報は企業利益の向上やリスクマネジメントに大いに役立つツールです。

この記事では、

• 運転日報の法的作成義務

• 効果的な活用方法

• リスクマネジメントとの関連性

について、分かりやすく解説します。

運転日報の作成義務とは?

社有車を保有する事業所では、法律に基づいて**「安全運転管理者」**の選任が義務付けられています。この安全運転管理者には、道路交通法により次のような業務が課せられています(道路交通法第74条の3第2項、施行規則第9条の10)。

安全運転管理者の主な業務(抜粋)

1. 運転者の適性の把握

2. 運行計画の作成

3. 交替運転者の配置

4. 異常気象時等の指示・対策

5. 点呼と日常点検の実施

6. 運転日誌(運転日報)の記録と管理 ←これが重要!

7. 安全運転に関する指導

特に運転日報の記録については、安全運転管理者の明確な義務として定められています。

✅【ポイント】

安全運転管理者は「運転日報の記録・保管」を怠ってはいけません。

運転日報の効果的な活用方法3選

せっかく記録する運転日報。ただ義務として作成するだけではもったいない!

日々の記録を「見える化」することで、次のような企業メリットを得られます。

1. 燃費の向上につなげる

• 走行距離、給油量から燃費を算出

• エコドライブの推進に活用

• 給油頻度や給油場所の適正化にも役立つ

2. 適正利用のチェック

• 行き先・使用目的が業務に適しているか確認

• 公共交通機関の活用が可能なケースも洗い出せる

• 無断使用や私用目的の防止策としても有効

3. 車両のコンディション管理

• 異音・異臭・振動などの報告で故障の早期発見

• 定期整備のタイミング判断に

• 修理費削減・車両寿命延長へ

📌【実務ポイント】

運転者ごとの運転傾向を把握し、個別指導にも活かせます。

企業のリスクマネジメントとしての運転日報

業務中の社有車による交通事故は、企業責任に直結します。以下の法律が関連します:

• 民法第709条(不法行為責任)

• 民法第715条(使用者責任)

使用者責任とは?

企業は、従業員が業務中に起こした事故について、損害賠償責任を負う可能性があります。

⚠️【注意】

車両管理・労務管理が不十分だった場合、企業が責任を問われやすくなります。

使用者責任の発生要件

1. 事業のために従業員を使用している

2. 従業員が業務中に不法行為を行った

3. 企業が選任・監督に注意を怠っていた

これらを満たすと、企業(使用者)は賠償責任を負う立場になります。

まとめ:運転日報は「コスト」ではなく「資産」

社有車の活用は、業務効率に直結する重要な資源です。運転日報をうまく活用することで:

• 業務のムダを削減

• 車両コストの最適化

• ドライバー教育の質向上

• 企業の法的リスク軽減

という経営的なメリットが期待できます。

🚗 運転日報は、単なる記録ではなく「企業の安全と利益を守るツール」なのです。

関連法令(参考)

• 民法 第709条(不法行為責任)

 故意又は過失によって他人の権利を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

• 民法 第715条(使用者責任)

 事業のために他人を使用する者は、その者が事業の執行に関して加えた損害を賠償する責任を負う。

最後に:運転日報のデジタル化も検討を

近年は、クラウド型やアプリによるデジタル運転日報も普及しています。

手書きに比べて:

• 管理がラク

• 集計・分析がカンタン

• リアルタイムでの共有も可能

導入を検討することで、さらに効率的な車両管理が実現できますね。

それでは次回のブログでお会いしましょう。

コジマ。



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