Respect the Law 38(リスペクト38)?
こんにちは、コジマです。
先週も触れましたが、「横断歩道における歩行者の優先」が定められている道路交通法第38条を皆さんはご存知でしょうか?道路交通法第38条では横断歩道は歩行者優先であり、運転者には横断歩道手前での減速義務や停止義務があります。しかし、横断歩道で歩行者が犠牲となる交通死亡事故が後を絶ちません。
【日本での歩行者優先の状況】
JAF(一般社団法人日本自動車連盟)が実施した「信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況全国調査(2023年調査結果)」では、歩行者が横断歩道を渡ろうとしている場面で一時停止した車の割合は年々増加していますが、依然として約6割の車が止まらない結果となりました。
【道路交通法第38条の内容は?】
道路交通法第38条は、横断歩道における歩行者の保護に関する重要な規定です。この条文の主な内容は以下の通りです。
- 横断歩道を通過する車両(自転車を含む)は、横断歩行者がいる場合には横断歩道の直前で一時停止し、その通行を妨げてはいけません。
- 横断歩道に近づく際、車両は横断しようとする歩行者がいないことが明らかな場合を除き、停止できる速度で進行しなければなりません。
- 横断歩道内およびその手前30メートルでは、追い越しや追い抜きが禁止されています。
- 横断歩道手前で停止している車がある場合、一旦停止して確認した後に追い越し走行を行わなければなりません。
この法律に違反した場合、「横断歩行者等妨害等違反」として処罰の対象となります。違反点数や反則金が科せられ、3ヶ月以下の懲役、または5万円以下の罰金、違反点は2点、そして普通車の場合9,000円の反則金が課せられます。
【横断歩道のひし形マークの意味】
道路を横断しようとする歩行者の安全を確保するためには、ドライバーは横断歩道の位置を早く認識することが重要になります。
横断歩道の手前30~50メートルの地点には、路面に「ひし形のマーク」が描かれています。これは、前方に横断歩道や自転車横断帯があることを示し、ドライバーに減速と注意を促すものです。特にカーブや上り坂などで横断歩道が見えにくい場所では、この標示が重要な役割を果たします。この標示を見たらすぐに速度を落とし、歩行者がいないかどうかをしっかり確認しましょう。
Respect the Law 38(リスペクト38)とは?
「Respect the Law 38(リスペクト38)」とは道路交通法第38条に定められた「歩行者優先」について一人でも多くの運転者に知ってもらい、それを守り、そして伝え広げていくことで歩行者優先の社会を実現することを目指したプロジェクトです。このプロジェクトは「3つの理念」と「8つの行動指針」から成り立っています。
■3つの理念
歩行者優先をします 歩行者優先を伝えます 歩行者優先を広めます
■8つの行動指針
1:1つ目の◇マークを見たらアクセルオフ
2:2つ目の◇マークを見たら減速
3:横断歩道付近に歩行者がいたら一時停止
4:歩行者がいるかいないかわからないときは止まれる速度で進行
5:横断歩道手前で車両を追い抜く時は一時停止
6:歩行者とは距離を空けて進行
7:後続車から追突されないように早めのブレーキ
8:発進時は歩行者等、周囲確認の徹底
【リスペクト38賛同で何をすればいいの?】
企業で社員向けに交通安全活動を検討されていても、実際何を行えばよいのかイメージが出来ないこともあるのではないでしょうか?ここでリスペクト38に賛同している企業が、具体的にどんな取り組みをしているのか、いくつか事例を紹介します。交通安全活動の取り組みの参考にしてみてください。
A社
①社内で「横断歩道で止まろう運動」をテーマにドライブレコーダーの画像を募集。
②集まったドライブレコーダーの〈歩行者優先〉画像をYouTubeで配信。
B社
①社内でドライブレコーダーの安全運転画像を募集し、年2回コンテストを実施し優秀者を表彰。
②社外開催のドライバーコンテストに参加。
C社
①社内啓発のために「リスペクト38ポスター」と「3つの理念」「8つの行動指針」を店舗カウンターに掲示。
②自車ドライブレコーダーの歩行者優先画像を集め社内展開。
③歩行者優先をテーマに標語の募集と掲示。
最後に
道路交通法の歩行者保護はドライバーであれば守るべきことです。道路交通法第38条について理解を深め、ドライバーが主体的かつ持続的に行動するようになり、「歩行者優先」を始めとする人への配慮の輪が広がり、交通安全に対する社会全体の意識がより一層高まり交通事故防止につながります。そして歩行者保護が企業へ深く根付き継承されることを期待します。皆さんもここに紹介した路面の◇マークを見かけた時の運転方法を実践し、交通事故の無い社会の実現を共に目指してみませんか。
それでは次回のブログでお会いしましょう。
コジマ。
株式会社スリープラスワン
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