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TCFD???




こんにちは、コジマです。
昨今、地球規模の課題である気候変動問題への解決に向け、各企業には「脱炭素」や「カーボンニュートラル」といった地球温暖化対策や環境保全対応などの取組み要求がより一層強く求められています。今回は、気候変動に関連する財務情報開示タスクフォース(TCFD)の取り組みについてご紹介します。

TCFDとは

TCFDは「Task Force on Climate-related Financial Disclosures」の略称です。金融の安定を担う金融安定理事会(FSB)によって設置されたこのタスクフォースは、2015年に採択されたパリ協定が背景にあります。パリ協定は、フランスのパリで行われた気候変動枠組条約締約国会議(COP21)で採択された国際的な枠組みで、温室効果ガスの排出削減を目指しています。この協定により、世界各国が温室効果ガス削減への重要性に共感し、企業にもその取り組みが求められるようになったのです。TCFDは、気候変動に関連する財務情報開示に積極的に取り組む機関を公表しています。2023年7月25日現在、世界全体で金融機関を含む4,711の企業・機関がTCFDに賛同しています。

日本のTCFDの状況

日本は2018年にTCFDに賛同し、現在賛同を表明している日本の企業・機関は中小企業から大企業まで幅広く1,416(2023年頃)にものぼります。特筆すべきは金融機関よりも非金融機関の参入数のほうが多いという点です。日本はもともと他国と比較すると自然災害の多い国であることから環境問題への意識が高い企業や投資家が多い傾向にあります。今後もさらに気候関連情報の開示を行う企業が増えていくことが予想されます。

TCFDへの申込方法

企業や機関がTCFDに参加申込する際には財務報告書やアニュアルレポートを作成して情報開示を行う必要があります。TCFD提言では以下の4項目が開示されることが推奨されていますが、全てを開示する必要はなく、選択が可能です。

具体的な項目は以下となります。

1 ガバナンス:組織内で気候関連問題を監視する取締役会や経営者の役割

2 戦略:気候変動と社会の変化が企業経営に及ぼす影響に関する情報

3 リスク管理:気候変動のリスクをどのように認識・評価し、管理しているか

4 指標と目標:気候関連のリスクと機会の判断および進捗の評価方法

賛同するメリット

TCFDに参加することで得られるメリットは以下となります。

1:適切なリスク評価と戦略策定

気候変動が企業に及ぼす長期的な影響を理解し、シナリオ分析を通じて経営戦略やビジネスモデルを見直すことが可能となります。

2:社会や投融資家へのアピール

情報開示を通じて企業の持続的成長と気候変動問題への貢献を説明し、信頼性と透明性を示すことができます。また、組織としての意識表明にも繋がります。

車両管理におけるTCFD

次に、車両管理におけるTCFD提言に対する取り組みとして具体的な施策と目標の例を3つご提案いたします。

施策1: 車種見直し(EV化・HV化)

ガソリン車を電気自動車(EV車)やハイブリッド車(HV車)に乗り換えるだけでGHG(温室効果ガス)排出量を削減することができます。

施策2: エコドライブの徹底

急加速・急ハンドル・急ブレーキを控えることで燃費を向上させ、GHG排出量を削減することができます。

施策3: 低稼働車の減車(公共交通機関の利用)

公共交通機関の利用を推進し、社用車を削減することで、GHG排出量を削減することができます。

最後に

TCFDへの参加は大企業だけでなく中小企業にも広がっています。これからの時代、環境配慮が求められており、経営者はどのような取り組みをすべきか模索していることかと思います。企業における車両管理の視点からは電気自動車への切り替えも注目されるテーマですが、まずは「本当に必要な取り組みかどうか」「本当に車が必要なのかどうか」本質的な視点で考え直すことが重要です。取り組みの積み重ねこそが、結果としてTCFDの目指す未来を実現する鍵となるのではないでしょうか。

それでは次回のブログでお会いしましょう。

コジマ。



株式会社スリープラスワン

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事業内容:貨物軽自動車運送事業