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くどいようですが2024年問題について




こんにちは、コジマです。
さて本日も2024年問題についてです。くどいようですが、もう目の前まで迫っていますので、しっかりとこの問題に我々スリープラスワンも向き合っていきたいと思います。




2024年問題とは?

2024年4月1日からトラックドライバーの「年間時間外労働」の上限が年間960時間に制限されます。これまで若手不足と高齢化による労働力不足が問題視されてきたなか、さらにEC市場の急成長に伴う宅配便数の増加や再配達の増加などにより、長時間労働が常態化していたことに対する政策。一見、物流業界がホワイト化するきっかけとなるように思われますが、これまで残業で支えられてきたEC物流が停滞してしまう危険性も指摘されています。

トラックドライバーの高齢化

トラックドライバーは2010年から2021 年で年齢編成は若い20~30代が増えず、トラックドライバーの高齢化が進んでいます。ということは2031年になったらグラフは同じように10歳年をとり、EC配送は50代、60代を中心に担うことが予想されています。トラックドライバーという仕事は3K(きつい、汚い、危険)な職種とみられることから、現在若い世代から敬遠されがちになっています。さらに最近では、新3K(きつい、帰れない、厳しい=給料が安い)という言葉も生まれており、トラックドライバーはそれにも当てはまるとされているようです。今回の「年間時間外労働時間の上限設定」は、ドライバーの働く環境改善のために施行されます。同時に、残業時間減による収入減が予想されるため、給料の引き上げも想定されています。それではこの法律の施行によりどれだけの労働時間が削減されるのでしょうか? 実際、トラックドライバーの労働時間のなかにどれだけの残業時間があって、そのうち何%の残業時間が上限を超えてしまうのでしょうか。

2024年からは2割の商品が配送できなくなる⁉

トラック運転者の労働時間別は、現在の基準でもすでに全体の4.3%が3516時間を超えて規定を上回っているそうです。さらに24年4月1日の改善基準では3300 時間以上(17.4%)も規制対象となるため、合計すると21.7%は長時間労働ができなくなる試算となります。単純計算で2割の商品が配送できなくなると言うことです。さらに深刻なのは、長距離輸送で3割強の労働時間が失われることです。北海道の産品はフェリーで茨城県大洗港に輸送されるため、ドライバーの長時間労働にはならず影響は少ないですが、九州の生鮮品が関東に届かなくなる危険性があると言われています。長時間労働ができなくなるため、九州から東京に来る途中でドライバーの交代が必要になります。その結果宮崎のマンゴーが届かなくなる、もしくは鮮度が落ちたものしか東京に届かなくなる可能性があるようです。

2024年問題への対応策

①モーダルシフト

モーダルシフトとは、トラックなどの自動車による幹線貨物輸送を、「地球に優しく、大量輸送が可能な海運または鉄道に転換」することをいう。海運と鉄道による輸送は、少人数で大量に物を運べるというメリットだけでなく、CO2の排出量もトラックと比べて大幅に少ないという点でも優れているといえます。運送会社の営業用トラックにおけるCO2排出量は216g‒CO2(2トンキロ当たり。以下同様)であるのに対し、船舶は43g‒CO2とトラックのわずか5分の1、鉄道に至っては21g‒CO2と10分の1以下にとどまります。「2024年問題」を契機にモーダルシフトが加速することが予想されています。

②中継輸送

2018年9月、新東名浜松サービスエリアに「コネクトエリア浜松」という中継物流拠点が開設されました。ネクスコ中日本と地元企業の遠州トラックが連携整備したものです。2018年に開設された中継物流拠点「コネクトエリア浜松」。東京から来たトラックと大阪から来たトラックが、この中継地点でトラックを交換し、それぞれ来た東京と大阪に帰る仕組みです。これによりドライバーは自宅でしっかり休息をとることができるのです。このような中継基地が日本各地にできれば、乗り継ぎで長時間労働から解放され、朝出発して夕方までに自宅のあるエリアに到着することができますね。

宅配クライシス再来の恐れ

これまでに紹介した2024年問題の対策以外にもいろいろな試みが進められていますが、失われる労働時間をすべてカバーできるわけではありません。運賃の値上げ、集荷時間の繰り上げ、配送日数の繰り下げなどさまざまな宅配クライシスが再来する恐れがあります。防衛のために新たな配送キャリアを準備する必要があるかもしれません。置き配やロッカー配送のような不在再配達のない配送方法も、トラックドライバーの残業削減のために増やしていく必要がありますね。

まだまだ問題は山積みですね。スリープラスワンでも再配達問題など色々と考えなくてはいけないことも多いですが、会社一丸となって取り組んでいきたいと思います。

それでは次回のブログでお会いしましょう。

コジマ。



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